漫画「もうすぐ死ぬひと」のあらすじ・内容!

おすすめ漫画「もうすぐ死ぬひと」

ごく普通の高校生の男の子である小湊陸と幼馴染の米坂葉樹、クラスメイトの紀勢莉子の三人は仲良しのクラスメイト。そんな彼らは、映った人間の死を予告する動画「もうすぐ死ぬ動画」を観てから運命が変わっていきます。

動画に突然映し出される主人公達、絶対の死を免れるために小湊陸は米坂葉樹と紀勢莉子の二人のうち、どちらかに真実の愛を捧げなければなりません。

選ばれなかった方は死んでしまいます。片方を切り捨てて死の運命を受け入れるのか、謎を解き明かすべく足掻くのか、友情と愛のどちらを取るのか彼らの日常が大きく変化していきます。

可愛らしい絵から始まる絶望の展開

可愛らしい絵から始まる絶望の展開

絵を担当している晴瀬ひろきさんが描くキャラはとても可愛らしく、女の子は生き生きとしていて読み始めたばかりの頃は純愛物のラブコメディとしか感じませんでした。

しかし、「もうすぐ死ぬ動画」に出会ってからの彼ら彼女達の様相は、戦々恐々と変化していきます。動画に映される死の運命に血に染まる姿、やつれ果てた自分の姿、発狂する将来の自分を観て動揺しないほうがおかしいですよね。

可愛かった顔は醜く歪み、背景はダークな雰囲気に一変、突然目の前に突きつけられた死の運命に動揺を隠せず翻弄され始めます。元々は可愛らしい画風なだけに、天国と地獄の落差を演出するのがとても上手く、読んでいる方はドキドキハラハラで、ページをめくるのも良い意味で躊躇してしまいます。

「もうすぐ死ぬひと」は練り込まれたデスゲームが魅力な漫画

練り込まれたデスゲームが魅力な漫画

ルールに負けた人がポンポン死んでいくような、その辺によくあるデスゲーム系統の漫画ではありません。死というキーワードを中心に、主人公たちの苦悩がしっかりと描かれています。

どちらかというと死の描写はオマケ程度で、主人公たちが死と向き合った時にどのような行動を取るのか?心理描写を丁寧に描いた漫画となっています。

 

仲間を守るべく動画の謎を探っていくのか、自分の命欲しさに親友を裏切るのか、はたまた友情を守り続けるのかなど日常と非日常に挟まれてシーンは二転三転としていきます。

前の話ではとある行動を取っていた子も、次の話では内心を暴露していたりして、そんなことを考えていたのかと驚かされるシーンがいくつもあります。

そして、主人公たちを助けるべく動く知人達も、「もうすぐ死ぬ動画」の運命に巻き込まれていくのが面白いです。とにかく、膠着状態というのが存在せず、読んでいて安心のできない漫画となっています。

 

優しい漫画が読みたい人には向いていないかもしれませんが、ちょっとしたホラーを感じたい人にはおすすめできる漫画です。

主人公たちは死の運命や絶望の螺旋から逃れ、生き残ることができるのか、続きは漫画「もうすぐ死ぬひと」を読んで是非確かめてみてください。