漫画「BASARA(バサラ)」のあらすじ・内容!運命に翻弄される少女が成長していくストーリー

運命に翻弄される少女がもがき苦しみ成長していく壮大なストーリー

漫画「BASARA」の舞台は現代から数百年たった架空の日本です。王政が敷かれ、暴君政治ともいえるような過酷な状況の中『運命の子ども』として双子が生まれます。

兄のタタラは運命の少年として周囲から敬われ大切に育てられてきました。双子の妹である更紗は、兄が『運命の少年』として特別視されていることを自慢に思うのと同時に疎外感を感じていました。

 

そんな時、運命の少年の存在が日本を支配する一族の末弟『赤の王』に知られ、見せしめとして処刑されてしまいそうになります。

必死に運命の少年タタラを守ろうとしますが、赤の王の武力の前にタタラは処刑されてしまいます。希望の存在をなくして絶望に陥った民衆を守るため、双子の妹更紗が死んだのはタタラではなく妹の更紗だ!として希望をつなげるのです。

そして、兄や民衆を蹂躙した宿敵・赤の王を討ち果たし、ひいては日本を暴君政治から解き放つために更紗はタタラとして生きていくことを決意します。

少女として育ってきた更紗が、立ちはだかる過酷な運命に対して時に迷い、苦しみながらも前に進んでいくストーリーは、もはや少女漫画という枠組みを超えた傑作です。

BASARAのキャラはとにかく魅力的!

そして、日本各地で王政に対して立ち向かうために様々な人たちを仲間にしていくのですが、一人一人のキャラクターがとても生き生きとしていて、魅力的なキャラクターばかりです。

登場人物が多くなればなるほどネタ切れしてしまってキャラクターの見分けがつきにくくなってしまったり、話がだれてきてしまうことが多いのですが、BASARAは全くそんなことがありません。

最終話完結後も登場人物のその後などを含めたサブストーリーが短単行本に収録されています。それだけ、主人公以外にも作りこまれたキャラクターが軸となってストーリーが成立しているんだと思います。

それぞれのキャラクターの感情や内面描写の優れている部分は、やはり少女漫画ならではだと思います。

宿敵同士と知らずに出会う?「BASARA」のラブストーリーにも注目

宿敵同士と知らずに出会うラブストーリーにも注目

この物語のもう一つの主軸ともいえる主人公の更紗と、赤の王・朱里とのラブストーリーからも目が離せません。

更紗にとって兄や家族、民衆を虐殺した最大の宿敵である赤の王・朱里。朱里が兄とも慕う腹心の部下を討ち、日本を王政を廃止しようとする革命軍の旗印である運命の子ども・更紗。

2人の未来は決して交わることはないはずですが、運命のいたずらなのかお互いの素性を知らずに出会い惹かれあっていきます。

タタラはみんなの前では、運命の子どもとして毅然とした姿でいなければならない重圧を背負っていますが、朱里の前ではただの普通の少女更紗に戻ることができました。

 

そして、朱里もまた赤の王として過ごしているだけでは知りえなかった世界や状況を更紗と出会ったことで、信念は変わらないものの少しずつ変わっていきます。

果たして2人は結ばれることができたのか。ぜひ、その結末はご自身の目で確かめてほしいと思います。