漫画「聖☆おにいさん」のあらすじ・内容!ブッダとイエスの二人暮らし!
言わずと知れた仏教の祖ブッダとキリスト教における神の子イエスが下界でのバカンスを楽しむため、東京立川市のアパートにて二人暮らしをするというコメディ漫画です。
ただでさえ現代の生活に戸惑う二人ですが、仏教とキリスト教という宗教の違いにも戸惑う姿を面白おかしく描いています。
真面目でお金にシビア、ギャグ漫画を描くのが好きなブッダと、浪費家でお笑いが大好き、ネットゲームやSNSを楽しむイエスの二人が現代の日常に絶妙にマッチしながら、日本の四季を楽しんでいくという今までにない斬新なストーリーです。
「聖☆おにいさん」は実力派のギャグ漫画
2017年8月現在も講談社の「モーニング・ツー」に連載されている作品で、2013年には劇場アニメ化、手塚治虫文化賞短編賞受賞、宝島社の「このマンガがすごい!2009オトコ編」では堂々第一位にも選ばれました。
内容も登場人物もとても凝った作りになっており、下界のアパートの大家である松田さん、ひょんなことから親しくなったヤクザの竜二さん一家など個性豊かな面々ばかりです。
更に注目すべきはブッダの弟子達や阿修羅に千手観音、イエスの父である神やイエスの母マリア、天使にキューピットなど宗教の壁を越えて様々な人物や神や悪魔までもが登場し、それぞれが下界で何かしらしているという面白さはたまりません。
楽しく笑いながら仏教とキリスト教を学べると言っても過言ではありません。
作者の中村光さんも相当勉強されたんだろうなと感じるこの作品はただただ笑えるだけでなく、「なるほど!そう来たか!」とも言いたくなる奥深いギャグ漫画です。
「聖☆おにいさん」を読み終わる頃にはなぜか心がほっこり
主人公はブッダとイエスなので、争いごとや気分を害するような内容の描写は全くありません。
当然ですが誰かをバカにしたり、さげすむことで笑いを取ることをしない作品ですので、何とも言えないスッキリとした笑いを届けてくれます。
また、仏教とキリスト教というちょっとデリケートになりそうな問題を絶妙にカラッとした笑いに変えるところも読んでいて実に気持ちが良いです。
どんな理不尽な目にあったとしても、ブッダとイエスが信じられないプラス思考で物事を受け入れる姿はちょっと激しめの人生の指南書のようです。
お互いの価値観の違いをゆるく受け入れる感じや、悪魔ですらも憎めない可愛らしさがあふれていて、笑いと共に心がほんわかします。
ブッダやイエスだけでなく、登場人物全てに「人間味」がたっぷりあるので神にすら親近感が湧いてきてしまいます。
実際、イエスの母である聖母マリアは演歌歌手「きよし」の大ファンで、コンサートのたびに下界に降臨してコンサートグッズを買いあさっていたり、マーラという悪魔はなかなか友人のできない半引きこもりでブッダに心配されていたり、聖母とも悪魔とも言い難い「人間味」がおかしなギャップを生みついつい笑ってしまいます。
漫画であるということを大前提に「もしそうだったら面白いだろうな」という気持ちで読んでいただくと、お腹を抱えて笑えること必須です。大笑いした後に心もほっこり温かくなる「聖☆おにいさん」を是非読んでみてください!
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