漫画「史記」の簡単なあらすじや内容!三国志のような事実が描かれている?

オススメ漫画「史記」

今となっては故人となった横山光輝先生の描いた漫画「史記」のあらすじや内容、試し読みできる電子書籍サービスを紹介します。

史記には三国志のように、中国で実際に起きたことが描かれています。時代は紀元前700年ぐらいの戦国春秋時代から始まり、秦の中国統一、その後の漢楚の戦い(項羽と劉邦の争い)や漢統一後までが描かれています。

この頃の日本は弥生時代でまだ大和朝廷すらできておらず、遺跡からその当時どういう暮らしがあったのか?と想いを馳せるぐらいのことしかできない程の大昔が舞台となってます。

書き方は「この時代がどうだった」というものではなく、その時代に活躍した人物を中心に描くことで、どんな時代だったのかを想像させるような書き方が特徴的です。

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今現在も使われている昔の言葉

今現在も使われている昔の言葉

ピンとこない人も多いと思いますが、この頃の出来事が今でも日常的に使われていたりします。

例えば「一攫千金」という言葉は秦の宰相(今でいう内閣総理大臣みたいな偉い人)が、学者を動員して歴史書を作成しこれを一般公開しました。

そして「この歴史書に一字以上追加したり削れるならば、千金を与える」といったことが由来してます。

それだけ俺の作った歴史書は完成度が高い!と誇示するためのものなのですが、「一攫千金」という言葉は今でも使われていますよね。

 

他にも「完璧」という言葉もこの時代に生まれました。

和氏の璧と呼ばれる国宝を趙という国が所持していましたが、これを秦という国からくれくれと言われてしまいます。さらに秦は璧のお礼に6城譲ろうと迫ってきました。

この頃の秦はかなり無茶な国で、お礼に城を渡すと言いましたが実は璧を持ってこさせる口実なだけで、実際は城は渡す気はないと予想できましたが、璧を渡さないと秦が趙に攻め入る口実を与えてしまう(この頃の秦は強国でした)ので、どうすればいいんだ・・・という状況になったことがありますが、この問題をうまく解決した人物がいました。

璧を持っては行きますが、城を渡さないように璧を死守して持って帰ります(璧を完うする)と言いそれを実行しました。これから完璧という言葉が生まれたのです。

「完璧」という字の「ペキ」は「壁(カベ)」ではなく「璧」が正解です。

他にも四面楚歌や背水の陣、臥薪嘗胆、呉越同舟という言葉も生まれたりと様々な出来事が史記には載っています。

史記は読んでタメになる雑学の宝庫!

史記は読んでタメになる雑学の宝庫!

史記には今でも日常的に使っている言葉のルーツが多く記されている雑学の宝庫です。

さらに、三国志などの史記より後の時代の書物にもこの時代の出来事が引用されてることが多々あります。

三国志が好きなのであればその引用元もしっかり知っておいた方がより作品を楽しむことができます。

 

例えば、三国志の軍師である諸葛孔明は有名ですが、この人が人生の師として尊敬した楽毅という人物がいます。

諸葛孔明が尊敬する人物の楽毅がどういう人物だったのかも知ることができます。

 

この諸葛孔明が赤壁の戦いの時に単身で呉に渡り、魏と呉を争わさせないために呉の重臣達と問答をする場面があります。

この時、呉の臣から「蘇秦、張義の詭弁をみならってこの国にきたのか!」と罵倒されますが、この蘇秦や張義が何をした人物なのかも詳しく描かれています。

 

他にも少し変わったものでいえば「侠」です。

日本でも清水の次郎長といった侠客がいましたが、この当時から侠というものは存在していました。

遊侠の徒という社会集団があり、無位無官の物が集まり自衛のために結束したのがその始まりとなってます。

ただの無法者ではなくきっちり筋を通し約束したことは絶対に守り、成し遂げようとしたことは絶対に成し遂げ、命にかけても人の窮地は救い、このために法律を犯すこともある。こういう精神を貫いた存在が侠です。

 

こういう出来事や人物を集約しているのが史記という本です。

史記の雰囲気は感じ取ってもらえたと思うので歴史好きな方、「三国志」や「キングダム」といった中国史の漫画が好きな方であれば絶対に楽しめる作品です。

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