漫画「ぼくの地球を守って」のあらすじ・内容!
漫画「ぼくの地球を守って」は通称「ぼく地球(ぼくたま)」とも呼ばれ、1980年代〜1990年代に「花とゆめ」で連載されていた漫画です。
簡単にあらすじを紹介すると、東京に住む高校生たちが前世の記憶を夢に見ることで、現代にも絡んで当時の記憶に翻弄されるストーリーです。
何よりすごいと感じたのは話のスケールの大きさです。前世は地球ではない月が舞台の話で、現代の話と並行して進んでいきます。前世で一緒だった男女7人が、今度は地球を舞台に再び巡り会うのです。
転生した7人の中で一人だけ高校生ではなく、小学生の小林輪(前世名:紫苑)という男の子がいますが、なぜ彼だけが年が離れているのか?その事実を知ったときには本当に驚くかと思います。
彼はその原因となった7人の中の一人、笠間晴彦(前世名:秋海棠)に現代において復讐を誓います。
いくら前世のこととは言え秋海棠の行動は許されることではなく、小林輪が復讐のために彼を利用するのも無理はないと思います。
主人公の坂口ありす(前世名:木蓮)と彼は前世で愛し合ったのですが、年が離れていることに彼は常に苦しんでいます。再び現代で結ばれたくても、体の大きさ以上に心の壁が大きかったのかもしれません。
前世の記憶に苦しんでいたのは輪だけではなく、他の6人それぞれが悩みや葛藤を抱えていました。個性的な7人のキャラが立っていて本当に面白い作品です。
葛藤や苦しみを抱える登場人物たち
物語は前世の木蓮と紫苑の幼少時のストーリーがそれぞれ展開されるのですが、一方は動植物と心を通わせることができる「キチェ・サージャリアン」という特別な存在、もう一方は戦災孤児という逆の生い立ちで、対比される様子がとても面白いです。
しかしながら、それぞれに葛藤や苦しみを抱えており、涙なしでは読めません。
そんな二人が出逢ってからも最初から相思相愛というわけではなく、連載当初のイメージから考えると、紫苑の木蓮に対する態度にはショックを受けるかもしれません。
月基地でのある事件をきっかけに、その理由が明らかになるのですが紫苑の子供時代にその伏線が張られており、そういったところも見所です。
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